Webライターは提案文を作り込むべきだとよく聞きます。
提案文はご自身の実力をアピールするだけでなく、私たちWebライターが案件に対して真剣に対応してくれるかを見極める、クライアントにとって重要な判断材料です。
本記事ではWebライターを始めた人が、提案文をスムーズに書けるように解説します。
未経験からWebライターを始めた私が使用している提案文のテンプレも合わせて載せていますので、参考にしてください。
本記事はCrowdWorksを利用した際の流れで解説を行っています。
なぜ提案文が大切なのか
クライアントは応募してくる大勢の人たちの中から数人だけを選び「テストライティング」を行うことがほとんどです。
この段階でポロポロとふるいにかけられてしまいます。
上の画像は私が初めて案件を獲得したときの応募内容ページです。
応募期間が2週間なので、クライアントは1日に最低でも7通以上は提案文に目を通さないといけない計算になります。
クライアントは限られた時間の中で、大量の提案文を捌かないといけません。
それゆえ、適当に書いた提案文は目を通してくれないでしょう。
「しっかりと内容を読んでから提案文を書いてるよ!」というメッセージが届くように、提案文はしっかりと書くことが大事です。
提案文を考えるときのコツ
全てのクライアントに同じ内容の文を送らない
実際CrowdWorksのシステムに、テンプレ文が用意されているわけではありません。
最初は自分で提案文の文章を考えないといけないです。
ただ、CrowdWorksのシステムには、下記のように自分で作った内容をテンプレートとして保存しておくことができるサービスがあります。
ここに提案文を作っておくことで、毎回提案文を作成する際に保存したテンプレートを使用することができます。
テンプレートを使うことで作業効率は上げられますが、宛先以外の中身を変えずに使用するのはおすすめしません。
クライアントから見たら、テンプレを作って中身は変えずに送っている人だと分かってしまいます。
クライアントには提案文に求める内容があります。
クライアントが提案文に求める内容を書く
クライアントはライターがどのような人か、提案文から少しでも見極めなければなりません。
逆に言えば、クライアントが求めていることを書くことができれば、もちろん印象がよくなります。
例えば以下のような内容はクライアントがよく求める内容です。
- 募集条件に対するレスポンス
- 募集内容に対するレスポンス
- クライアントに要求がある場合はそれに対するレスポンス
レスポンスレスポンスって……レスポンスばかり言ってそれが答えなんですか?と思われるかもしれません。
その通りです!
クライアントが提案文に求める大事な内容は「募集内容に対するレスポンス」です。
一つずつ解説していきます。
例:「月の作業ボリュームイメージとしては5万字以上を書ける方を募集いたします」と書かれている。
→提案文の中に「月5万字以上の執筆について、問題なく執筆することができます」と一言加える。
「なるほどぉ~月に5万字か~まぁいけるいけるっ!」と心の中で思っても、相手には伝わりません。
クライアントは「こういう人(ここでは月5万字書ける人)を探しています!」と、提示をしているだけです。
そしてクライアントは「提案文を送ってきているということは5万字書ける前提で送ってきてるよね・・・?」と、一抹の不安を抱えながら提案文を読んでいます。
ここで一言加えることで、「募集内容しっかり読んでいるよ!」とアピールになり、クライアントに安心感を与えることができます。
例:「幅広いジャンルに対応できるライター様を募集いたします」と書かれてる。
→どんなジャンルでも丁寧なリサーチをしてまとめあげることができます。中でも得意なジャンルは〇〇です。
前半部分では「募集内容に対する返答」、後半では「その目的の中でも自分を魅せることができる部分」を書いています。
事例は少ないですが、募集内容が「男性小物の紹介記事」なのに、提案文に書かれているのが「アダルト系書けます」といったように、関連性に乏しい返事が来ることがあるそうです。
Webライターは書きたい内容を選んで応募することがよくありますが、自分で「選びたい!」と思ったことを、提案文の中に書き込むことで、クライアントに内容を「選んでいるよ!」と、伝えることができます。
例:「文末に〇〇という言葉を付け加えてください」と書かれている。
→指示通りに文末に言葉を付け加える。
極端な例ではありますが、クライアントの中には、何も繋がりや関係がないような単語を文末に加えてほしいと、お願いしていることがあります。
募集内容をしっかり読んでいるかを確認するための対策を講じているのです。
悲しいことに、それだけ募集内容を読まずに提案文を送っているWebライターがいます。
募集内容には必ずクライアントが要求している内容が含まれています。
「えっ!?こんなことまで書かなきゃいけないの・・・?」と思いましたか?
もう一度強調させていただきます。
「募集内容に対するレスポンス」を書き込みましょう!
それだけ応募内容を読まずに提案文を送るWebライターが多いのです。
自分がクライアントに提供できるものを伝える
私は前職がSE(底辺システムエンジニア)でした。
多少パソコン関連、IT関連の知識があります!
ほとんどのクライアントは簡単な自己紹介を求めるため、アピールできるところはしっかりとアピールしましょう。
アピール内容は応募内容にある程度沿ったものにしましょう。
漫画の考察サイトの記事を募集しているのに「IT関連の知識あります!」と、アピールをしてもあまりクライアントには響かないでしょう……
アピールできるものがない!と思わないでください。
普段の生活、体験したこと、趣味、自分の経験は、「読者にとってかけがえのない物語」となるでしょう。
応募内容を隅々まで読んでいることを伝える
クライアントはWebライターが応募内容をしっかり読んでいることを、提案文の中から読み取ることができれば、とても安心できます。
CrowdWorksで一度募集内容を確認してみてください。
募集内容は項目ごとに題名をつけて書いていませんか?
【概要】
【依頼内容】
【募集方法】
【報酬や支払いサイクル】
【注意事項・禁止事項】
例えば上記のように書かれていたのであれば、項目ごとの返答を提案文の中に書き込みましょう。
概要及び依頼内容について、〇〇という内容は私の得意とする分野です。
募集方法について、下記に記します。(自己紹介や作業可能な時間帯などを細かく記載)
報酬、支払いサイクルについて理解しました。特に問題はございません。
注意事項・禁止事項について、承知しました。特に〇〇はしないよう気をつけて作業を行います。
各項目についての理解を示せば、クライアントはきっと「このWebライターさんなら安心できるかも!」と思ってもらえます。
提案文に書かないほうがいい内容
提案文の中には書かないほうがいい内容、単語があります。
下記例をご覧ください。
- 初心者・未経験・駆け出し
- 精いっぱいがんばります
- やる気あります
まず、たとえ初心者であったとしても、提案文の中に「初心者を示す言葉」を書くべきではありません。
クライアントが「初心者OK」と謳っていても、こちらから初心者だと伝える必要はないです。
人の心理として、仕事を受けてくれる人は、初心者よりも経験者のほうが心象がよいからです。
次に、やる気を示す言葉は履歴書などでもよく書かれる文言ではありますが、提案文は文字数に限度があります。
クライアントからしたら「それ以外に提案文に書いてほしいことがあるんだけど…」などと思ってしまうかもしれないです。
仕事に対する姿勢を伝えたいのであれば、「報連相は確実にします!」「レスポンスは12時間以内に必ずします!」などと、具体的な行動を伝えるように心がけましょう!
行動をもって熱意や誠意を示しましょう!(そして書くからには守りましょう!)
必ず入れる内容だけを盛り込んだテンプレ
提案文の内容すべてがテンプレなのは問題外ですが、必ず記入することになる項目についてはテンプレを作成しておくことをおススメします。
その上で、クライアントが要望していない項目は削除、要望している項目は追加していくようにしましょう。
提案文には文字数制限があります。
事前に作成したテンプレから、必要ないものは「削除」するクセをつけることをおすすめします。
ライター業をしている上で、自分で作った文章を削除することには慣れておくことも大事です。
以下に私が「まだ実績がなかったときに使用していたテンプレ」を提示します。
IT関連のサイトを運営している企業様へ宛てた提案文です。
〇〇様
はじめまして、フリーランスでWebライター業に従事している、しーえすと申します。
「IT関連紹介記事の執筆」の記事執筆に関する募集を拝見し、応募させていただきました。
【応募条件について】
「〇〇経験の有無」:ございます「〇〇の対応可否」:対応可能です
「WP入稿の可否」:可能です(CMSは主にSwellを使用、HTMLにて直接入稿も可能)
【契約金額について】
問題ございません。
【自己紹介】
これまで教師、SEなどを経験し、新たにWebライターとして仕事をさせていただいています。 教師としての経験から、他者に物事を教える心構えやノウハウを身に着けています。 SEとしての経験から、「分からないことはまず自分で調べる、それでも分からなければ聞く」というように問題解決のために最後まで自走する術を学びました。 記事の作成に関しては、丁寧なリサーチを行い、ターゲットが理解しやすい内容にすることを第一としています。 細かな報連相をモットーとしていますので、仕事がやりやすいと感じていただけると思います。
【作業可能時間】
週に作業可能な時間帯:平日朝8時~夜20時
週に作成可能な記事の文字数:1記事4000字として、3記事12000字【実績】
まだ共有可能な記事がございません。 自身のポートフォリオを見ていただければ幸いです。 thhps://note.com/c_s_webwriter/n/n47909344abf5
IT関連の知識があるので、使用したことがないシステムやサービスであってもリサーチをしてわかりやすくまとめることができます。ぜひお手伝いさせていただきたいと思います。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
ご一考いただけますよう、よろしくお願いいたします。
提案文を項目ごとに分けると以下のようになります。
- クライアント名:英字なら大文字小文字、形の似ている漢字などに注意
- 冒頭:名前や専業であるか副業であるかを記載した挨拶
- 案件内容の復唱:募集している内容を把握していることをクライアントに示す
- 自己紹介:略歴、経験したことやこれまでに得たスキル、心構えなど
- 作業可能時間:提供できるリソースはしっかりと提示
- 実績:提示できるものがない場合はポートフォリオを提示できると印象がアップ
- クライアントに貢献できること:自分がライティングをすることでクライアントに何を貢献できるか示す
- 締めの言葉
私は上記の内容を、CrowdWorksの「メッセージテンプレート」に作成していました。
実際提案文を作成する際は、募集内容に沿って順番を変え、添削をした上で提出をしています。
提案文を書く際の注意点
「案件内容の復唱」欄について
提案文の中で必ず書く内容が変わる項目です。
忘れずに添削してから提出しましょう。
まとめ
提案文は案件に応募するたびに作成しなければならないため、手を抜きがちです。
しかし丁寧に書くことにより受注率は大幅に上昇します。
必ず書くように決めている内容は以下のとおりです。
- クライアントが求める最低限の経歴
- 案件内容を理解し了承していること
- 実績
- 案件に使える時間(どれだけのリソースを割くことができるか)
- クライアントに貢献できること
ベテランWebライターでもテストライティングまで進めるのは、送った提案文のうち3割ぐらいだと言われています。
返事が来なかった、お断りの連絡が来た……
確かに気落ちしてしまうかもしれませんが、自暴自棄にならず次の案件を探しに行きましょう!
よいクライアントと巡り合えることを願っています。
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